e-planetia

　テレ朝の「宮部みゆき原作 ドラマスペシャル 火車」、想像より良い出来でした。監督は｢探偵はBARにいる｣の橋本一。ちょっとクドい演出ですが許容範囲です。概ね原作通りで2時間ドラマとしてはマシな感じです。ただ、ストーリーをなぞるのが精一杯な感じは否めません。原作小説のテーマである消費者金融やカード破産の怖さがイマイチ表現しきれていません。それでもフジの｢魔術はささやく｣のクソドラマに比べるとかなり良作でした。
　キャスティングで残念なのは、やはり新城喬子役の佐々木希です。セリフが無い分マシでしたが、あの程度の出演でも下手っぴさが目立ちます。思い切って写真だけの出演にしてラストシーンは後姿だけのシーンにしてしまった方が良かったのではないかと思います。
　そしてラストシーンは小説どおりに寸止めで終わらして欲しかった。原作を読んだ直後は、そのラストシーンにえ～って感じでしたが、あの終わり方だからこその余韻なんですよねぇ。
　ちなみに1994年版のドラマ、新城喬子役は財前直見が演っています。断然しっくりきますね。